プリセット
設定画面の「プリセット」の選択肢は、「標準」と「自分用」の 2 層です。標準はアプリに同梱され、アップデートで置き換わります。アプリの中のファイルは編集しないでください。自分用は、設定画面で作ります。アップデートでは消えません。
標準プリセット
同梱しているのは次の 3 個です。
| プリセット | 受信する波 |
|---|---|
| T102 強化秘話, AMBE+2 + ARIB STD-T61 EL-CELP(399.243750 MHz / 37 波) | T102 の 16 波と、T61 の通話波 19 波・制御波 2 波。既定で選ばれます |
| T102 強化秘話, AMBE+2(399.243750 MHz / 16 波) | T102 の 16 波だけ |
| ARIB STD-T61 EL-CELP(399.243750 MHz / 通話波 19+制御波 2) | T61 の通話波 19 波と制御波 2 波だけ |
ファイルは順に all.toml、t102.toml、t61.toml で、プリセットの ID は all、t102、t61 です。3 つとも中心周波数は 399.243750 MHz です。T102 の 399.11875〜399.275 MHz と T61 の 399.0625〜399.45 MHz が 1.024 Msps の窓に入るので、プリセットを切り替えてもチューニングし直す必要はありません。256 ksps の窓では、T102 と T61 の両方は入りません。3 つのプリセットは、同じ波を同じ ID と名前で載せています。
無線機は、プリセットを必ず 1 つ選びます。全チャンネルから自由に選ぶ「カスタム」はありません。
標準プリセットの波
T102 は 16 波です。名前は「T102」と周波数(MHz)を空白で区切って並べた形で、グループは「T102」です。
| ID | 周波数 | 名前 |
|---|---|---|
t102_399118750 | 399.11875 MHz | T102 399.11875 |
t102_399125000 | 399.125 MHz | T102 399.125 |
t102_399131250 | 399.13125 MHz | T102 399.13125 |
t102_399137500 | 399.1375 MHz | T102 399.1375 |
t102_399162500 | 399.1625 MHz | T102 399.1625 |
t102_399168750 | 399.16875 MHz | T102 399.16875 |
t102_399175000 | 399.175 MHz | T102 399.175 |
t102_399181250 | 399.18125 MHz | T102 399.18125 |
t102_399187500 | 399.1875 MHz | T102 399.1875 |
t102_399193750 | 399.19375 MHz | T102 399.19375 |
t102_399200000 | 399.2 MHz | T102 399.2 |
t102_399206250 | 399.20625 MHz | T102 399.20625 |
t102_399212500 | 399.2125 MHz | T102 399.2125 |
t102_399262500 | 399.2625 MHz | T102 399.2625 |
t102_399268750 | 399.26875 MHz | T102 399.26875 |
t102_399275000 | 399.275 MHz | T102 399.275 |
T61 は、通話波 19 波と制御波 2 波です。
| 種別 | ID | 周波数 |
|---|---|---|
| 制御波 | t61c_399062500、t61c_399450000 | 399.0625 MHz、399.45 MHz |
| 通話波 | t61t_<周波数 Hz> | 399.06875、399.075、399.08125、399.0875、399.09375、399.1、399.1125、399.3625、399.36875、399.375、399.38125、399.39375、399.4、399.40625、399.41875、399.425、399.43125、399.4375、399.44375 MHz |
通話波の名前は「T61 通話 399.06875」、制御波の名前は「T61 制御 399.0625」のように、種別と周波数(MHz)を付けた形です。周波数の末尾の 0 は書きません(「T61 通話 399.075」)。グループは「T61 通話」と「T61 制御」です。制御波の備考は「常時送信。信号レベルだけ出す」です。
399.10625、399.3875、399.4125 MHz は、同期しない断続的な信号なので載せていません。
自分用のプリセットを作る
- 設定画面の無線機カードで、元にするプリセットを選び、「複製…」を押します。波が無い状態から作るときは「新規…」を押します。
- 編集画面で、表示名、中心周波数、チャンネルの表を直します。新しい周波数の波も足せます。
- 「保存」を押します。検証に通らないときは、該当の行に理由が出ます。
保存すると、再起動しなくても「プリセット」の「自分用」に出ます。実行中の無線機には、次に確定したとき(「確定して反映 →」)、または次の開始から効きます。
自分用のプリセットを選ぶと、「編集…」「書き出す…」「削除」が出ます。削除するプリセットを無線機が使っているときは、別のプリセットに変えて確定してから削除してください。
人に渡すときは、「書き出す…」で TOML ファイルにし、受け取った人が「読み込む…」で選びます。読み込みでは、元のファイルの文面をそのまま自分用へ写します(コメントも残ります)。標準の ID と重なるときは、ID の前に user- が付きます。同じ ID の自分用があるときは、上書きするかを確認します。
自分用の置き場所
- macOS
- Windows
- ヘッドレス版
~/Library/Application Support/jp.porta-gate.highway-radio/presets/
%APPDATA%\jp.porta-gate.highway-radio\presets\
~/.local/share/hwr-receiver/presets/(--state-dir で変えられます)
手でファイルを置いてもかまいません。次の起動で読み込みます。画面から保存すると、ファイルのコメントは消えます。
書式
TOML を使います。拡張子を除いたファイル名がプリセットの ID になり、使える文字は小文字の英数字、-、_ です。
format = 2
label = "T102 399.13125 と T61 通話 399.06875"
center_hz = 399243750
[[channels]]
id = "t102_399131250"
name = "T102 399.13125"
freq_hz = 399131250
standard = "t102"
kind = "voice"
group = "T102"
[[channels]]
id = "t61t_399068750"
name = "T61 通話 399.06875"
freq_hz = 399068750
standard = "t61"
kind = "traffic"
group = "T61 通話"
| キー | 内容 |
|---|---|
format | 書式の版。今は 2 です。省略できません |
label | 設定画面に出す表示名。空は不可 |
center_hz | プリセットを選んだときに入る中心周波数。Hz 単位の正の整数で書きます。100 GHz 以下 |
channels[].id | ファイルの中で一意。文字はプリセットの ID と同じ規則です。記録の ch 欄に出ます |
channels[].name | 波の名前。記録のファイル名になります(空白は _ に置き換えます) |
channels[].freq_hz | 周波数。Hz 単位の正の整数で、ファイルの中で一意。100 GHz 以下 |
channels[].standard | 方式。t102(T102 強化秘話, AMBE+2)か t61(ARIB STD-T61 EL-CELP)。省略できません |
channels[].kind | t102 は voice(通話波)。t61 は traffic(通話波)か control(制御波) |
channels[].direction | 省略できます。down(基地局)か up(移動局)で、省くと down です。up も同じ復号器で処理します |
channels[].group | チャンネル一覧の並びと色分けに使う表示用の文字列。空は不可 |
channels[].note | 省略できます。チャンネル一覧のツールチップに出す注記です |
- 未知のキーはエラーになります。
formatが 2 より大きいときは、「新しい版のアプリが必要」のエラーになります。format = 1の古い書式は読み込みません。「format = 2 に書き直してください」のエラーになります。channelsは 1 つ以上必要です。idとfreq_hzは、ファイルの中で重ならないこと。nameは、ファイル名にしたときに空にならず、ファイルの中で重ならないこと。kindはstandardと合うこと。- 周波数が、ほかのプリセットと重なってもかまいません。
中心周波数から 10 kHz 以内の波があっても、読み込みはできます。ただし、中心から 10 kHz 以内の波は監視できません。
方式と処理
波ごとの処理は、standard と kind で決まります。
standard | kind | 処理 |
|---|---|---|
t102 | voice | T102(ARIB STD-T102 ベースの 21 bit 強化秘話、AMBE+2)の通話波。枠、通話の始まりと終わり、音声を出します |
t61 | traffic | T61(ARIB STD-T61 準拠、EL-CELP)の通話波。枠(RICH、TCH、EL-CELP の音声ビット)を出します。音声は出せません |
t61 | control | T61 の制御波。信号の大きさだけを出し、枠は復号しません。記録も書きません |
周波数を足しても、ほかの方式の波は復号できません。
プリセットが変える設定
プリセットを選ぶと、中心周波数が入り、その時点の窓幅の受信窓に入る波が監視になります。窓幅(サンプルレート)、ゲイン、デバイスの設定は変えません。標準のプリセットは、窓幅 1.024 Msps 以上で使う前提で中心周波数を決めています。中心周波数は、個体に合わせてずらせます。ずらしてもプリセットの選択は外れません。
読み込めないとき
自分用のファイルに不備があると、そのファイルだけを外し、ファイル名と理由を画面に出します。標準とほかの自分用は、そのまま使えます。自分用のフォルダが読めないときは、自分用を 0 件として起動し、理由を出します。
使用中のプリセットから監視していた波が消えたときは、その波を監視から外し、設定を保存して、外したことを画面に出します。周波数・方式・種別・向きを直しただけの波は、監視を引き継ぎます。
同時に使うプリセットで、同じ ID なのに周波数・方式・種別・向きが違う波、または同じ名前なのに ID が違う波があると、確定できません。エラーには、両方のプリセットの表示名と、食い違った波の名前と周波数が出ます。記録が別の波と混ざるのを防ぐためです。